㈱柿沢石材店

お墓選び・仏事のQ&A

お墓選び・仏事に関して、お問い合わせ頂くことの多いご質問と回答をご紹介致します。

Q永代供養って?

最近、先々のことを考えて、お墓を購入しようと考えているのですが、私は身寄りもなく、独身なので、せっかくお墓を建てても、自分の死後、お墓がどうなってしまうかわからず不安です。どうしたらよいでしょうか。

A

跡継ぎや身寄りのない人でも、「永代供養墓」でしたら、お盆やお彼岸の際にきちんと供養してもらうことができます。

「永代供養墓」とは、はじめから永代管理・供養を寺院や霊園が行うことを条件として販売しているお墓のことです。通常、購入時に永代使用料とあわせて永代分の管理料・供養料を一括納入します。一般的なお墓タイプのものよりも、供養塔や納骨堂に合祀するタイプのものが多いようです。

ただ、「永代供養」の内容は法律で定義されているわけではないので、霊園や寺院によってまちまちです。よく確認しておいた方が良いでしょう。例えば、30年間というふうに永代供養に期限を設けているものもあれば、現在の住職の生きている間だけといった条件つきの場合もあります。

最近は単身者や継承者のいない方、あるいは独身女性限定のものも登場するなど、永代供養墓もバラエティに富んできています。また、気のあった仲間同士で購入するケースも増えています。

Qお墓に刻む文字は?

墓石に自分の座右の銘を彫りたいと考えているのですが、墓石に刻む文字を自分で勝手に決めることはできるでしょうか?
やはり、「何々家之墓」といったもののほうが良いのえしょうか?
また刻んではいけない文字、逆に刻まねばならない決められた文字などありましたら教えて下さい。

A

基本的に墓石の文字にこれといった決まりはありませんのでどんな文字を彫ってもいっこうにかまいません。

戒名や「南無阿弥陀仏」、「南無妙法連華経」など、仏の教えに由来しているものや、「何々家之墓」、「何々家先祖代々之墓」といった家名を刻むのが一般的ですが、最近は、「夢」、「空」、「和」、「やすらぎ」のような抽象的な言葉を彫ったお墓が増えてきています。最近はこの方のように自分のお墓に好きな言葉を刻みたいという人が増えているようです。

お墓に刻む文字は言葉も書体も自由ですので、従来の形式にとらわれることなく、自分のイメージにあった文字を彫っ良いでしょう。

Q管理料の目的は?

墓地の管理料払っているのに私の購入した区画の中が清掃されていません。どうしてなのでしょうか。管理料は何に使用されているのか教えて下さい。

A

まず管理料の意味を取り違えていらっしゃいます。管理料というのは墓地全体の管理・運営を維持するために使われるもので、個々の区画の清掃は使用者本人がやらなければなりません。マンションの共益費のようなものだと考えて下さればわかると思います。お墓は本人が守ってゆくのが原則です。

Q寺院墓地は檀家しか入れない?

家の側に曹洞宗のお寺があるのですが、檀家で上に浄土宗の私がそこの墓地に入ることはできるでのしょうか?

A

お寺によって方針が異なるため一概には言えませんが、だいだいどこのお寺でも在来仏教であれば他宗派の信者も受け入れているようです。ただし、墓地購入後の仏事等一切はそのお寺の宗派のやり方でとりおこなわれることになります。

また、檀家になることを義務付けているところもありますので、事前によく調べておく必要があるでしょう。

Q納骨堂って?

納骨堂ならお墓を建てるよりも安くつくと聞いたのですが、本当でしょうか?また納骨堂にはどんなタイプのものがあるのですか?

A

墓地に比べると納骨堂の方が安いでしょう。また、民営や寺院のものより公営のものの方がさらに安くなっています。

納骨堂には、遺骨を一時的に安置するだけのためのものと、永久に安置するタイプの2種類があります。最近は永久に安置することを目的としたものが増えてきていて、そのバリエーションも以前に比べて格段に増えています。現在、納骨堂のタイプはいろいろありますが、大多数はロッカー式と呼ばれるもので、カギのかかるロッカーに遺骨を納め、その前で焼香をおこないます。他にも、棚スタイル、仏壇スタイル、屋内墓所スタイルといったものがあり、中には霊壇・霊長を設けた豪華なものもあります。

このように、墓地に比べると安く、種類も豊富なのですが、スペースの事を考えると割高といえなくもありません。ただ、納骨堂なら、お墓ではとても手のでない都心の便利な場所でも、手頃な値段で手に入れることができるので、お金はないが、都心の便利な場所にお墓を欲しいという人にぴったりでしょう。

Qお墓は一家に一つ?

先日、父が他界し、実家のお墓を継げるのは一人娘の私しかおりません。夫も一人息子ですので、ゆくゆくは実家と婚家のお墓を一緒にしたいとおもつています。実家のお墓と婚家のお墓を一つにすることは可能でしょうか?

A

可能ですが、お墓の名義を共同名義にすることは不可能ですので、一方が代表して支払った使用料、建墓費、管理料などの負担分の権利を共有するためには、書面(公正証書)を作成しておく必要があります。

また、両家のお墓をひとつにする際、当然、改葬を行うことになると思われるのですが、その際は親戚一同の許可を得なければなりませんので、ひとつのお墓に二つの家が入る「両家墓」にするのは、実際に行うとなるとなかなか難しいかもしれません。

Qペットと一緒に埋葬してもらうには?

長年、子供のように可愛がっていたペットが死んでしまったのですが、わが家の墓に埋葬することは可能でしょうか。

A

法律的な問題はないのですが、墓地の神聖さを損なうと墓地管理者の方で断る場合が多いようです。また墓が先祖代々のものである場合、親戚一同の許可を得なければなりません。このようにペットを家の墓に埋葬するにはクリアしなければならない問題がいくつもでてきます。

そうはいっても、ペット霊園やペットも一緒に埋葬できる霊園もありますので、墓地管理者に断られてしまったときは、そうした霊園を利用してはどうでしょうか?

Q自宅の庭に埋葬するのは違法?

あまり金銭的余裕もなく、墓地も好きではありません。自宅の庭に埋葬してもらいたいのですが、法律にふれてしまわないか心配です。可能でしょうか。

A

自宅の庭に遺骨を埋葬するのは違法です。「墓地埋葬等に関する法律」(墓埋法)第四条で「埋葬又は焼骨の埋蔵墓地以外の区域にこれを行ってはならない」と定められているので、墓地ではない自宅の庭に埋葬してもらえば、当然、法律違反です。もし、おこなってしまうと、8,000円以下の罰金もしくは拘留されてしまいます。

最近、「節度ある」散骨が認められるようになったので、埋葬がだめなら、散骨ではどうかというと、住宅地という公衆性の強いエリアで遺灰をまくというのは節度のない行為である上に、遺灰が風にのって一帯にばらまかれてしまうと、環境衛生の面でも問題になりかねません。

以上の点を考慮すると、やはり散骨も埋葬同様、不可能でしょう。遺骨を埋蔵しない石碑や記念碑なら、自宅の庭にも建立できるのですが。

Qお墓は高い?

折り込みチラシやパンフレットを見ると、お墓は高価なものが多いようにかんじますが、どうしてなのでしょうか?

A

お墓の料金は墓地代と墓石など基本体の料金の二つからなっています。

まず、墓地代に関してですが、墓地を購入することは正式には永代使用料を取得することで、土地の所有権が自分のものになるわけではありません。この永代使用料は、墓地の運営組織(公営・民営)、墓地の立地、施設の内容、交通の便などによって値段に差が出てきます。高いか安いかは比較の問題といえるかもしれません。基本体はどうかというと、墓石にどんな石材を使うか、灯篭、物置代などの付属品やお墓に植える植栽など、お墓にどんな要素を組み入れるかによって、費用は大きく変わってきます。またお墓の大きさや型、基礎作りの方法によっても費用は異なってきます。さらに、都市と地方でも墓地の価格は大きく異なります。

このように墓地代、お墓代には様々な要素が組み込まれているので、一概に、全てのお墓が高いとはいえません。首都圏の民営霊園で広い区画の墓地を買い、特上の石を使って墓を建てれば高くつくのはいうまでもありませんし、地方で公営墓地に普及材の石を使って墓を建てれば、かなり安くなるでしょう。

Qお墓はいつ建てるのがベスト?

先日、墓地を購入したのですが、お墓を生前に建ててしまってよいものかどうか迷っています。どうしたらよいでしょうか。

A

もちろん、かまいません。「寿陵」といって生前にお墓を建てるのは縁起の良いこととされています。最近は墓地を購入する人の6~7割が寿陵だそうです。寿陵は縁起が悪いと考える人もいるようですが、何の根拠もない迷信です。気にすることはありません。

ただし、まだ墓地を持っていなくて、これから購入して寿陵するつもりの人は、公営墓地の場合、寿陵できないところが多いようですし、また民営墓地も後継ぎがいなかったり、独身であったりする場合は断るケースが多いので、事前によく確認しましょう。

霊園によって様々な規制があるにしても、寿陵でしたら、お墓を建てるのはいつでも良いのですが、亡くなっている方のお墓でしたら、死後できるだけ早い時期に建てた方が、故人へのよい供養になることはいうまでもありません。 何もない普通の時に建てるのは良くない、ともいわれますが、これも何の根拠もありません。ただ、仏事を営む日にあわせて建てれば、わざわざお墓の開眼供養だけのために関係者に集まってもらうより便利だというだけのことです。

事情があって、墓地は取得したものの、すぐにはお墓を建てられないという場合は、とりあえず埋骨だけをすませておき、卒塔婆なり墓標なりを建てて供養を怠ることのないようにしましょう。もしくは、お墓ができるまでお骨は自宅の仏壇に安置しておくか、お寺に預かってもらうか、いずれにしろ、一日も早くお墓を建てるのが故人への何よりの供養です。